人事担当者向けオススメ本

第41回 知名度ゼロでも「この会社で働きたい」と思われる社長の採用ルール48

採用は、自社では手が届かなさそうな優秀な学生を狙う「分不相応採用」こそ意味がある。今の会社の器に合う学生ばかり採用していては、会社の器はそのままです。少し無理してでも、上のレベルの学生を採用することが、採用活動の本質であると著者は主張します。そして、その分不相応採用を成功させるために、知名度の低い企業は具体的に学生に対してどのようなアプローチをすべきかが書かれています。

たとえば、採用関係無しに学生との接点を積極的につくること。採用活動が始まる前から、採用に関係なく、学生の興味のある分野で勉強会を開くなどして接点をつくり、就活前から自社の存在をアピールし学生の信頼を得ておけば、その本人はもちろん、口コミで友達にも良い評判が広まり採用活動が有利に進むとのことです。2016年卒からは更に活動期間は短期になりますので、中小企業は取り入れてみる価値はありそうです。

そして、「社長の採用ルール」という本のタイトル通り、分不相応の採用活動には社長が採用に関わることが前提となっています。メインの担当は人事担当者でも、ここぞというときには社長が出ることが絶対条件となっています。ぜひ採用活動に社長を巻き込んでみてください。

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第42回 「ゆっくり動く」と人生が変わる

仕事で高いパフォーマンスを発揮するためには、ゆっくり動くことが大切だと著者は主張します。著者は人気TV番組「世界一受けたい授業」などで先生役を務める自律神経研究の第一人者、順天堂大学の小林弘幸さんです。

スピードが求められる現代において、逆説的なことを言っているようにも聞こえますが、現在は経営結果も日々の仕事もスピードが求められるため、多くの人が毎日をバタバタとせわしなく動き回っており、自律神経がボロボロになっているそうです。自律神経がボロボロだと、ミスが増え、判断を間違い、少しのことでイライラして職場環境を悪くするなどといったマイナスなことが起き続けます。逆に、急いでいるときほどゆっくり動くことで、仕事が早く終わるそうです。病院では名医ほど動きがゆっくりだそうです。

確かに急いでミスを連発して、やり直しになれば余計に時間がかかります。中小企業の経営者のような忙しい方の場合、 面接の直前までは別の仕事をして、面接時間ギリギリに慌てて面接会場に行くようなこともあるかもしれませんが、その慌ただしい状態では、判断を間違えてしまう可能性があります。

面接前の 5分間は心を落ち着かせながら書類に目を通す時間を予め確保しておき、面接会場まではゆっくり歩き、面接中もゆっくり話す。そうすることで、自律神経が整い、採用ミスが減るかもしれませんね。

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第43回 ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

著者は、元ライブドアの社長「ホリエモン」。1年9ヶ月の収監中に自分と向き合った結果出た様々な考えを綴っています。収監中に一番思ったのは「働きたい」ということだったそうです。

収監中は常に孤独と戦っていたホリエモンは、自分を「天才ではない寂しがり屋」と分析し、だからこそ、会社を作って自分の足りないものを他の社員に補ってもらい、みんなで成果を喜び合いたい。そのために早く働きたいと考えるようになったそうです。働くことの尊さや働き方についてホリエモンなりの考えが綴られています。

「宝くじで一等が当たったら、会社を辞めて南の島でのんびり暮らしたい」という人が多い現状に対して、「みんな、金のために働いている証拠だ」と斬り、自分の時間を給料に換金している感覚で働くのは寂しい。金はもらうものではなく、成果を生み出して自らの力で稼ぐものだと断言し、そういう働き方をすることで、金のためではなく、働くことの楽しさを実感できるはずだと伝えています。

他にも、「長期の目標より今日一日の目標に没頭し、小さな成功体験を積み重ねることが自信につながる」、「考えるとは物事をシンプルに紐解いていくこと」、「できない理由を考えるよりできる理由を考える」など、日々の仕事にも参考にできることがたくさんありました。ホリエモンが嫌いな方にもこの本はお勧めです。

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第44回 起業家のように企業で働く

著者は、マッキンゼーやアップルなどを経て、 現在は大学での講演やベンチャー支援などを行い、様々な起業家や企業内で活躍するビジネスパーソンを見ている小杉氏。

「起業家のように企業で働く」社員が多い会社は成長し続けています。「起業家のように企業で働く」とは、会社に依存せず、経営者の視点を持ち主体性を持って働くことを言います。

しかし、企業の中には「そんな奴はいらない。言われたことに対し、余計なことを考えずに素直に実行に移せる奴が欲しい」という方もいます。その考えでは、経営者の器以上に会社を大きくできません。会社は、一人では到底実現できないことをみんなの力を合わせて実現に向かうものです。

何も考えずにすべてトップの言うことを聞くイエスマンだけでは、企業はそれ以上大きくなりません。しっかりと自分の意見を持ち、いちいち指示を出さなくても動ける人材がいてこそ、会社はトップの器以上に大きくなっていきます。これらのことに「勝手に動き回られては困る」と危惧される方もいますが、それは社員に会社の方向性(ビジョン)を伝えきれていないからではないでしょうか。

しっかり会社の目指す方向性(ビジョン)が社員に浸透していれば、むしろ勝手に動く社員が頼もしく感じるはずです。しっかり方向性(ビジョン)を示し起業家のように企業で働いてくれる社員を育てていきましょう。

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第45回 就活のコノヤロー

著者は、自称大学ジャーナリストの石渡氏。前作「就活のバカヤロー」の続編です。

前作と同様、大学や学生、企業、就活ビジネスを小馬鹿にした上から目線の語り口で、読んでいてあまり気持ちの良いものではありません。しかし、しっかり取材はしているようで、現在の学生の傾向、大学の取り組み、採用担当者の本音などが理解できます。

「間違った情報で何でもかんでもブラック企業と疑う学生」「漢字も読めない学生に頭を抱える企業」「就職率の数字に一喜一憂する大学関係者」「ニート・フリーターだけには、なってくれるなよと願う親」「総理が出てきてまで実行した就活後ろ倒しで、本当に学生は勉強をするのか」など、現在の就活の課題を指摘しています。

ただし、解決策は書かれていませんので、この本で現状の課題を知り「じゃあどうすればいいのか」は自分たちで考えていかないといけません。多少大げさに書かれているところもありますが、まともな企業でもスグに「ブラック企業」と言う学生の風潮や、誤字脱字だらけの履歴書などは事実に近いです。

昔から、日本の新卒一括採用は何かと批判の対象になりますが確かに多少の問題はあるにせよ、トータルに考えると日本ではこの方法が一番効率的で、企業・学生双方にとって理想的な形ではないかと私は思います。