人事担当者向けオススメ本

第56回 週刊 東洋経済「親から動く! 先手必勝の就活」2014年11/29号

就活の後ろ倒しをテーマに特集が組まれています。企業はこっそり前倒しで活動しているという事実を伝え、油断している学生に警鈴を鳴らす一冊です。

対象は、学生やその親御さん向けであり、かつ取材対象や論調が、どうしても都心部に偏っており、播磨地域では当てはまらないことも多く書かれていますが、都心の企業の動きを知り、こちらで取り入れるには参考になるところもあります。

2016年度採用からは、『内々定の打診』が主流になるそうです。

正式な選考開始が始まる8月を前に、リクルーター面談などで実質的な選考を行い、7月末頃までには内々定を出す学生を決めておき、「8月になったら内々定を出す」と約束する企業が増えるとのこと。

また、経団連に加入していない企業は4月から選考を始めると予想され、結局、後ろ倒しはエントリースタート時のみになるとのことです。これに関しては、播磨エリアでも同様の動きになるのではと、私たちも予想しています。

他には、様々な指標の企業ランキングもありました。「高倍率企業」「平均年収」「平均勤続年数」「低離職率」「女性既婚率」「女性平均勤続年数」など。

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第57回 10年後に食える仕事、食えない仕事

今後の雇用のことを考えるにあたって、参考にした一冊です。職業を四つに分類し、今後の可能性を解説しています。

一つ目のグループは「重力の世界」。これらは、IT化で瞬時に海外移転する職業、徐々に海外移転していく職業、海外移転しないが、国内で徐々に外国人に置き換わっていく職業のことで、例として、コールセンタースタッフ、プログラマー、メーカー開発者などが上げられています。

二つ目は「無国籍ジャングル」。知識集約的で、日本人メリットがなく、世界中がライバルであり、自身の腕一本で仕事を勝ち取っていく職業のことで、建築家、デザイナー、プロスポーツ選手、CEOなどが上げられています。

この二つが、今後食えなくなる仕事で、次の二つは10年後もまだ食える仕事だそうです。三つ目は、「ジャパンプレミアム」。日本人らしい心配りが必要な職業や、高度な日本語を活用する職業のこと。住宅営業、人材紹介、ケアマネージャー、メガバンクの地域営業保険、証券のセールスなどが上げられています。

四つ目は「グローカル」。日本人のメリットを活かしつつ、ホワイトカラーとして高付加価値なスキルを身につけて外国人労働者からの高い参入障壁を築く職業。高級官僚、政治家、コンサルタントなど。

疑う余地も大いにありますが、自分でも考えるきっかけをくれる一冊です。

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第58回 上流階級 富久丸百貨店外商部

1月16日にフジテレビでドラマ化もされた職業小説。主人公は、神戸の老舗百貨店の外商部で富裕層相手に営業をかける女性社員。販売員として活躍し充実した日々を送っていた矢先、突然、「外商部」への異動の事例が。そこは、完全な男社会。

外商は百貨店の売上の3割以上を占め、外商部の男性社員はプライドも高く、主人公にも辛く当たってきたり、顧客である上流階級の人々との価値観の違いに困惑する日々を送ります。しかし、主人公はそれでも外商部で結果を出そうと奮闘します。

多くの人がその存在を知ってはいるものの、実際はほとんど知られていない百貨店の“外商”の世界。店舗が華やかな表舞台だとすれば、デパートの屋台骨なのが外商部。デパート内での対抗意識もすさまじく、ノルマを賭けたまさに生き馬の目を抜く戦いが繰り広げられます。

突然の異動の真意は何か?たたき上げの主人公は、周囲がすべて男性で完全な男社会という、慣れない外商の世界で生き残れるのか?どこか華やかで、だけど、現代の日本を映し出す、今までにない新しい職業小説です。

女性社員の働き方や扱い方を知るうえでも参考になりますし、不本意な異動でも、「置かれた場所で咲く」ことの大切さも教えてくれる一冊です。

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第59回 砂の栄冠

今回ご紹介する一冊は野球漫画です。漫画ですが、この一冊に、リーダーシップ、職場の人間関係、派閥問題、目標達成のために心を鬼にして立ち向かう姿勢など、ビジネスでも参考になることが盛りだくさんです。

とくにフォロワーシップに関しては、学ぶべきことがたくさんあります。主人公はエースで4番でキャプテン。プロのスカウトも注目の有望な選手で、甲子園優勝を本気で狙っています。

しかし、監督がまったく野球の知らない人でそのうえ、器が小さく、プライドが高く、目立ちたがり屋で、手柄を一人占めします。監督が原因で、いくつものチャンスを逃し、いくつものピンチを招きます。

その度、キャプテンが上手く監督を動かすことで乗り切ってきました。キャプテンは、監督の小さい器と高いプライドを考慮し、決して啖呵を切ったり、正論で説き伏せたりしません。自分の考えを実行することで、監督は目立つことができ、手柄はすべて監督になることを伝え、自分の思うように監督を動かします。キャプテンは甲子園で優勝するという目的が明確なので、自分の手柄や目立つことに興味がありません。

どんな環境でも自分次第で変えることができることを教えてくれます。上司との関係に上手くいっていない社員の方がいれば、ぜひこの本を渡してあげてください。今の環境を変える一歩を踏み出せるかもしれません。

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第60回  ゆとり世代を即戦力にする5つの極意

今年の新入社員もゆとり教育を受けてきた世代。そんなゆとり世代の新入社員とうまくコミュニケーションが取れないと悩んでいる方は必見です。 「ワンピース憧れ世代」の新入社員を戦力化するためのキーワードが満載です。

ゆとり世代は指示待ちで、リスクを犯さず無難を好みます。しかし、一方で責任感や仲間意識が強く、絆を大切にし、勝利より貢献に意識が向きます。その特徴を上手く活かすことができれば、ゆとり世代も十分戦力となります。

大切なのは、ゆとり世代に責任を押し付けるのではなく、マネジメント側の意識を変えること。社員教育やマニュアルといった型にはめる方法ではなく、話し合いにより気づきを与えること。これらのことを日常シーンにまで落としこんで具体的に書かれていて、読んだその日から使えるものばかりです。

他にも、上司や先輩の表現方法一つで、若手の捉え方が変わるという事実も伝授されていて、とても新鮮でした。たとえば、入社式の挨拶などで、「みなさんは〜」というより、「私たちは〜」と言うほうが愛社精神が強くなり、より頑張ってくれることや、昔の武勇伝を話すより、失敗談を話すほうが尊敬されるなど、とても細かいけど大切なことまで書かれています。人事の方だけでなく、所属長や中堅社員の方にもお勧めの一冊です。

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