人事担当者向けオススメ本

第66回 下町ロケット


下町ロケット 池井戸潤

TBS日曜劇場でドラマ化が決定した池井戸潤さんの小説。下町の中小企業「佃製作所」の夢とプライドを賭けた物語です。大手重工メーカー「帝国重工」VS下町の中小企業「佃製作所」の構図がとてもおもしろく描かれています。

お金で動く人より、夢で動く人のほうが遥かに強いことがこのドラマを通じて再認識させられます。経営者は、大勢の従業員の生活を背負っています。ですから、会社を潰さないために、目の前のお金はとっても大切です。

佃社長は、それを十分理解したうえで、 目先の利益を捨てて夢を大切にしました。資金繰りの為だけに働いていては、社長と社員の関係も「資本家」と「労働者」というドライな関係になりかねません。社長が夢を持ち、それを社員全員で共有している会社は、お金だけで結ばれている会社よりも遥かに強い力を発揮します。

人材採用は、ビジョンありきです。「会社は何を成し遂げるために存在しているのか」が根源にあり、「それを成し遂げるために、今足りないものは何か」を明確にしてから、「どんな人が必要か」と、続きます。会社が大切にしていること、進もうとしている道に共感し苦労を共にしてくれる人が採用できれば、強い組織になると思います。お金で採用した社員は、お金で去っていきます。

個人的には半沢直樹より好きです。日曜21時から4chでぜひ!

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第67回 面倒だから、しよう

渡辺和子さんの120万部を突破したベストセラー「置かれた場所で咲きなさい」の第二弾。今回も胸に温かいものがこみ上げてくる優しい内容で読後はとても前向きな気持ちになれました。

2016卒の内定獲得済みの学生に入社の決め手を聞いてみると 8割以上の学生が、社長や人事担当、先輩社員の「人柄」と答えました。このような自己啓発書を定期的に読み、常に人格を高める努力をすることで、普段の生活だけでなく、採用活動にも良い影響がありそうですね。

面倒なことを自分が率先してやれば人は喜んでくれます。それも面倒さが大きければ大きいほど、相手は感激してくれます。採用活動でも、「ちょっと面倒だな」と思うことを惜しまずにやることが、求職者の心を掴み、入社意思を固めてくれるのです。

面倒なことと言っても、簡単なことばかりです。「説明会や選考の予約者には、前日に確認の電話を入れる」「会社が駅から遠い場合は、最寄駅まで送迎する」「メールの返信はできるだけ24時間以内に」「内定後のこまめな連絡」など、お金もほとんどかけず誰でもできることばかりです。

誰でもできることを、誰にもできないくらい行うことが、採用成功のポイントです。この手間を惜しんだせいで、入社辞退され、また一から採用活動をし直す労力に比べれば遥かに軽い面倒です。ぜひ、面倒なこと、やりましょう。

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第68回 伝え方が9割 2


伝え方が9割 2 佐々木 圭一

ベストセラー「伝え方が9割」の第二弾!合説、個別説明会、面接、上長への予算取り、採用決済など、採用担当者は日々プレゼンの連続です。効果的に伝え、学生や社内を動かすスキルは採用担当者にとって非常に重要です。

当書は人を動かすための伝え方のポイントが満載で、今回は、本書の中から特に使えると感じたテクニックをご紹介します。

■相手の「嫌いなこと」を想像し、それを回避するように言葉をつくること。たとえば、「芝生に入るな」ではなく、「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」と伝えると芝生に入る人が一気に減ったそうです。痴漢撲滅の広告を、「痴漢に注意」ではなく、「住民のみなさまのご協力で、チカンを逮捕できました。」に変えた途端、痴漢がその町からいなくなった例などが紹介されています。「この人材を採用してください」ではなく、「この人材を採用しなかったら、5億円の損失です」みたいな感じでしょうか。

■相手に「選択の自由」を与えること。多くの人は決断するのが苦手ですが、「パスタの店と、石窯フォカッチャの店どちらがいい?」という比較なら簡単に選ぶことができるそうです。「この人材どうですか?」ではなく、「この人材とこの人材なら、どちらがいいですか?」のほうが採用されやすくなるかもしれません。

他にも伝え方に関するヒントが満載の一冊なので、ぜひ!

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第69回 早わかり ストレスチェック制度

先月から従業員50名以上の全事業場に対してストレスチェック実施が義務化され、1回目は11月30日までに実施しなければいけません。

「面倒だ」「手間が増える」といった声もありますが、どうせやらなければいけないのなら、ただ実施するだけでなく、 職場環境を改善できるチャンスだと捉え、前向きに取り組んでいただけたらと思います。職場環境が改善し、既存社員の職場満足度が高まれば、採用活動にも良い効果が生まれます。

ただ、実際に実施するには、どんな準備が必要で、いつまでに何をしないといけないのか、関係各所の調整など、ややこしいことも多くあります。当書は、制度の流れや用語の解説、実施のモデルケース、業務フローごとの注意点が分かりやすく書かれており、また各種文例やテンプレートも用意されています。

調べればインターネット上にも出てくる内容もあると思いますが、全127ページと少ないうえ、図解が豊富で文字量も少ないため、1冊社内に置いていると、いちいち必要項目をWebで調べなくてもいいので、便利な一冊かと思います。(はりまっちで販売している書籍です。)

はりまっちでも、2月16日(火)に、ダイヤモンド社の方をお招きしストレスチェック制度についての無料セミナーを開催予定です。 とくにストレスチェック後の分析、評価について詳しくご説明いたします。詳細が決まりましたらご連絡いたします。

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第70回 ほとんどの社員が17時に帰る 10年連続右肩上がりの会社

長時間労働なしでも、業績を伸ばすことはできる。これを自ら証明したランクアップ社(化粧品のネット通販)の岩崎裕美子社長の一冊。

17時に帰る一番のポイントは、アウトソース。

社員がする必要の無い仕事はどんどん外注に任せ、社員は社員がやるべき仕事に集中することです。そうすることで、早く帰ることができるだけでなく、社員は本来すべき重要な業務に集中できるため売上も右肩上がりになります。

外注費をケチって、何でも社員でやろうとする愚かさが、長時間労働にも関わらず、売上が上がらないという負のサイクルに陥る諸悪の根源です。外注に要する費用と、社員がやるべき仕事に集中した際に得られる利益を比較すれば、外注費をケチり、何でも社員が仕事を抱えこむことは愚の骨頂だということがスグに理解できると思います。

また、福利厚生も幹部が「こんなんがあれば社員は喜ぶだろう」という上から目線の福利厚生では、利用する社員は少なく、カタチだけで終わってしまう可能性があります。

ランクアップ社では、現場から積極的に意見を言える仕組みを作り、「PCメガネ支給」「無農薬野菜支給」「病児シッター制度」など、社員みんなが喜ぶ福利厚生を実現し、働きやすい職場と業績向上の両立を実現しました。こんな会社なら、採用力も飛躍的にアップするでしょう。