人事担当者向けオススメ本

第71回 競わない地方創生 人口急減の真実

「福井の求人倍率は、東京よりはるかに高い!」と帯に書かれている通り、地方ほど求人倍率は高く「地方には仕事が無い」は嘘であることをデータを使って証明しています。このミスマッチの原因は、 情報発信力不足にあると考えます。

ほとんどの学生は、就職サイトを中心に就活をしますので、就職サイトに掲載をしていないと、「新卒採用をしていない」企業だと勘違いしてしまいます。ホームページに記載していても、よほど有名な企業でない限り、そのページを学生は見ることはありません。地方の企業こそ、新卒採用を行うなら、就職サイトへの掲載をお薦めします。

そして掲載する時期も重要です。それは、アクセスの最も集まる就活解禁日です。この解禁日に掲載をしていることがとても大切です。なぜなら、地元就職を考えている学生が、就活が解禁し、地元の企業を検索したときに、地元企業が掲載していなかったら「やっぱり地元には良い会社が無いな」とガッカリし、そこで都市部の企業に気持ちを切り替えることもあるからです。大手企業に負けないたくさんの企業が地元にはあるんだぞということを学生に知ってもらうには、就活解禁日に掲載していることがベストです。

雇用なくして地方創生はありえません。ぜひ積極的に情報発信し、若者を地元に呼び戻しましょう!

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第72回 入社1年目の教科書


入社1年目の教科書 岩瀬 大輔

飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しているライフネット生命保険の岩瀬社長が書かれた新入社員向けの一冊。岩瀬社長は、東大卒後、ハーバードでMBAを取得した超エリートですが、この本で書かれている内容は、泥臭さ満載の超体育会系です。

今年の新入社員への課題図書としても良い内容だと思います。

■朝のあいさつはハキハキと
■絶対遅刻はするな
■宴会芸は死ぬ気でやれ
■仕事は50パーセントの仕上がりでも素早く仕上げ、そこから アドバイスを仰ぐ(最初から高い完成度を目指さない)
■仕事は自分で盗む物。1から丁寧に教えてもらえると思わない
■会議では新人なりの目線で発言は必ずする
■頼まれたらやり切る、が鉄則。多くの人はやりきる所までいかず催促してやっと仕上げるレベルだから、そこをきちんとすると差別化になる。仕事の基本姿勢も学べる。
■メールは24時間以内に返せ

など、岩瀬社長のような東大卒のハーバードMBAホルダーでも、 挨拶や宴会芸などの基本的なことの大切さを説いてくれていますので、偏差値もプライドも高い新入社員に読ませるのは特に 効果的な一冊ではないでしょうか。

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第73回 進め!!東大ブラック企業探偵団

先日、たつの市在住で関西大学4年生の学生と面談をしました。とても頭が良く爽やかで謙虚さも兼ね備えた好青年でした。彼は地元就職ではなくメガバンクやその他ビックネームの企業を志望していました。こんな学生にこそ、地元で就職してほしいなと思い、ちょっと意地悪なことを言いました。

「メガバンクってノルマも出世競争も激しいし、減点主義やで」「商社や広告代理店も激務で、毎日終電って聞くし、結構ブラックやで」と。心の中で「どうだ!」とニヤついていたのですが、その後スグに論破されてしまいました。「激務なのは理解しています。けどブラックでは無いと思います。それは、それ相応の給料と社会的地位がついてくるからです。給料は低い、社会的地位も無いのに激務なのがブラックです」と。「……」。しばらく返す言葉がありませんでしたが、悔しいので、「地元の中小企業には、休日も多く残業も少なく、世界規模の仕事をしていて、それなりの給与が出るところもいっぱいあるよ」と精一杯自分の意見を伝えると「そういう企業なら興味があります」と、なんとか納得してもらえました。

この本でも、激務でも、儲かっていて給与が高い企業は「ホワイト企業」と認定しています。それぞれの業界で、将来性のある企業はどこなのか、安い人件費で働かされている企業はどこかなど、具体的な社名も出ていて、面白く読める一冊です。

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第74回 欲しい人材を逃さない 採用の教科書

採用関連の本はいくつも読みましたが、当書は 机上の空論ではなく、採用計画から母集団形成、選考、内定者フォローまで、非常に細かなオペレーション業務まで踏み込んで書かれているので、とても参考になると思います。

特に、学生から取得するアンケートの読み方は興味深いものがありました。会社説明会終了後のアンケートでは、「若手社員の話を聞きたかった」という意見が多くあったようです。そこで、実際に若手社員を登場させると、そのときのアンケートには「ベテランの話が聞きたかった」「もっと具体的な話が聞きたかった」 「会社の将来像が見えなかった」などといった声が多く出たようです。

人は目の前にあるものは、あって当たり前で、無いものねだりをする生き物。一つの要求が叶っても、必ず次の要求がくる。 学生の意見に振り回されることなく、本質をしっかり見極めることが大切だというのが著者の意見です。その採用の本質とは、採用担当者は学生から見れば会社の代表。学生に「こんな人になりたい」「この会社に入れば●●さんみたいになれる」と思わせる魅力的な人材がなるべきで、入社歴は関係ありません。

他にも、開封率を上げるダイレクトメールの送り方、合説で自社ブースに呼び込む声のかけ方、面接に必要な備品など、細かいところまで書かれていて、持っておいて損の無い一冊です。

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第75回 社長!すべての利益を社員教育に使いなさい

本社が姫路の屋内テニススクールを運営するノア・インドアステージの大西社長が書かれた一冊です。30年連続増収を達成し続け、業界 トップに君臨する秘訣は、利益の10%以上を社員教育に使っていることが大きいといいます。

大西社長が大事にしている考えは、今いる社員を大切にすること。外から優秀な経験者を連れてくるのではなく、お金と時間がかかっても、既存の社員を育てて戦力化することです。

少し前までは経験者採用にこだわっていましたが、経験者の採用は非常に難しく、また長くは続かず、離職率も高かったようです。その苦い経験から、未経験者を採用して、教育に力を入れて育てる文化ができあがったそうです。そうすることで、離職率も大きく下がり、社員満足度と同時に顧客満足度も高まり、30年連続で増収を成し遂げることができました。

いくら採用に力を入れてもせっかく採用した人材がスグに辞めるような環境では意味がありません。逆に社員の満足度と定着率を高めることで、採用にも有利に働きます。

IT大手のサイバーエージェントも、長く働くける職場環境を目指し数々の人事制度を作ってきた結果、社員のモチベーションも高く離職率も下がり、今も成長を続けています。それに比例して、新卒採用でも学生の人気が高く、優秀な人材が集まってきます。ぜひ参考にしてください。