人事担当者向けオススメ本

第81回 やってはいけないデザイン

説明会の案内チラシや説明会用のプレゼン資料など、業者に頼まず採用担当者さん自身でリクルートツールを作成されることも多いと思います。そんな非デザイナーさんが制作する際に、指南書として使える一冊です。

著者はデザイナーの平本久美子さん。これまで数々のチラシやポスターのデザインを手がけ、初心者の方にも分かりやすいチラシ作り講座の講師を務めている方です。よく見るありがちなダサい見本を見せ、それの改善点が同じページに書かれていています。イラストレーターやフォトショップのような専門的なソフトが使えなくても、ワードやパワーポイントで簡単に対応できるテクニックを解説してくれています。

ページをめくる度に「あ、やってもうてた」と思うことの連続で、私のような非デザイナーが陥りがちなダメポイントを的確に指摘し、「なるほど!こうすれば、それっぽく見せられるのか」と目から鱗が落ちました。

スライドが文字だらけ、フォント選びに迷う、チラシのレイアウトや配置に迷う、惹きつけるコピーが思い浮かばない、ゴチャゴチャしている、色使いに悩む、なんかダサい・・・・・・など、そんなお悩みをお持ちの方や、プロのようなお洒落さまでは必要ないけど、自分で気軽にそれっぽく作りたいという方にはお勧めの一冊です。※デザインに詳しい方は物足りないと思います。

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第82回 統計学が最強の学問である 【ビジネス編】

累計43万部突破のベストセラー「統計学が最強の学問である」を、具体的にビジネスシーンでどう活用していくかが書かれた一冊。先進企業は、統計学をどのようにビジネスに使っているのか、事例も豊富に解説しています。

私たちにとって特に参考になったのが第二章。人事採用においての統計学の活用方法が書かれています。感や経験に頼った採用活動ではなく、しっかりデータに基づいて採用の確率を上げていくことの大切さが説かれています。

「高学歴でSPIの点数も高く、面接でも爽やかで明るくハキハキ話す人材は、みんな大手にもっていかれるよ」と嘆くのではなく、逆に大手では不採用になりそうな人材でも、自社にとって必要な資質や能力を持った人材を見つけ、採用していくことが中小企業の採用では大切です。

よって、なんとなく採用活動に挑むのではなく、しっかり社内のハイパフォーマー、ローパフォーマーを分析し、採用要件を明確にし、それを言語化し、採用チーム全員で共有して初めて、採用活動をスタートしなければいけません。専門用語も多く、なかなかハードな内容でしたが、今後の採用活動において時間がかかってでも、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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第83回 たった1日で声まで良くなる話し方の教科書

合説帰りの学生に、興味を持った企業と、どこになぜ興味を持ったのかを聞いてみると、大勢の学生が「採用担当者がハキハキ喋っていて好感が持てた」「説明が上手だった」など、会社の中身よりもスピーカーに魅力を感じていることが分かりました。逆に興味がわかなかった企業の理由を聞いてみると「声が小さくて聞こえなかった」「ボソボソと話していてやる気が感じられなかった」などといった声が挙がりました。声の大きさや話し方が、学生の志望度に大きく影響しています。

この本は、元日本テレビアナウンサーの魚住りえさんが、良い質の声の出し方から魅力的な話し方、腹式呼吸の方法まで解説してくれています。特に魚住さんが強調されているのは、 口角を上げて話すこと。表情も声も明るくなり、高感度が高まります。またこれは私の感覚ですが、口角を上げて話すことで大きな声を出さなくても、後方まで通りやすくなったと感じています。おそらく喉の開きもスムーズになっているんだと思います。

声と話し方を少し変えるだけで、学生の印象は大きく変わります。ぜひこの本を読んで、学生を魅了する魅力的な声と話し方を手に入れてください!

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第84回 採用ブランディング 採用サイト・入社案内のコンテンツ&デザイン実例集

入社案内、チラシ、採用ページ、合説装飾ツール……。採用活動には様々な広報媒体があります。しかしこれらをデザイン会社などに丸投げしていては良い物は作れません。発注者と業者がパートナーシップを組み、「何を伝えたいのか」を共有しながら作り上げていく必要があります。

「デザインのことは分からないし、プロに全部任せたい」という方も、この一冊を読むだけで、効果的な採用広報のポイントを知ることができます。この知識があるのとないのとでは、今後作成する採用ツールのクオリティに大きな差が出てくると思います。この本では序盤は採用戦略の立案からコミュニケーション設計など広告の基本を解説し、中盤からは各企業の事例が豊富に掲載されています。

見ているだけでも勉強になりますが、注意しなければいけないことは、発注する際に、事例を見せて「こんな感じで作って」といった曖昧な依頼をしないことです。このデザインに至るまでの背景(この会社は、こんな価値観やビジョンを持っているからこそ、この表現方法になったんだなど)を想像して、自社に当てはめて考えながら見てください。その想いを業者に伝えたうえで、イメージとして事例を見せるのが効果的です。

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第85回 いい人材が集まる、性格のいい会社

中小企業こそ性格の良さで勝負しようという趣旨の本で、多くの企業の事例が掲載されています。とくに勉強になったのが、従業員5名の医薬系のベンチャー企業の採用の話。

社長は元々大手企業の役員クラスまで勤めた経験があり、実績、人脈、技術力は申し分なく、著者はそれを候補者に必死に伝えましたが、誰も応募してくれません。そこで社長以外の4名の方に「なぜこの会社に入ったのか」を聞くと「社長のホンワカした人柄に惹かれて」 「自由にやれそう」「ワークライフバランスが取れる」といった社長のタイプや社風が理由だったそうです。

今度は「こんな経歴の優秀な方が、こんな理由でこの会社に入りました」と伝えたところ、スグに入社希望者が集まったそうです。小さい会社は、求職者に安心してもらおうと、技術力や商品力、取引先などハード面を伝えがちですが、小さい会社ほど、社風や社員のタイプなどを伝えるほうが採用につながるという好事例です。

ただ、その社風が悪かったり魅力的な社員がいなければ、採用はかなり不利になります。良い人材を採用するなら、まずは会社の性格をよくすること。明るく振舞える人が欲しいなら、まずは会社を明るくすること。これが基本ですね。