人事コラム

第116回 具体と抽象、どっちも大切。

インターンシップのコンテンツを創るうえで、一番やりやすいのは日々の仕事を分解して、ある特定の仕事を仮想体験してもらうことです。たとえば、電話対応、アポイント取り、営業ロールプレイング、プレゼン資料や決算書の作成、CAD設計、プログラミング、ポップ作成などです。

ただ体験させるのではなく、実際の仕事シーンを想定したリアルな場面設定をし、まずは学生に自ら考えさせてやってもらいます。その後にプロ目線でフィードバックをします。「なるほど!その視点はなかった」「プロはここまで考えてやっているんだ」と思わせることができれば、よりその仕事への興味が湧いてきます。そして、同じ状況設定でもう一度チャレンジしてもらい、成長を実感してもらえたら、高い満足度で帰っていくでしょう。

しかし、それで終わってしまっては、満足はしても、入社先として意識する可能性は低いといえます。この仕事は、会社全体の業務の中でどの役割を担っていて、全体にどう影響するのか、どんな社会的意義があり、延長線上にはどんな未来が待っているのかなど、仕事の意味、仕事を通じて実現したい社会まで伝えないと、「私もここで働きたい!」とまではならないでしょう。

Mr.Childrenの「彩り」という名曲に「僕のした単純作業が、この世界を回り回って、まだ出会ったこともない人の笑い声を作ってゆく」という歌詞がありますが、まさにこれを学生に伝えてあげなければいけません。インターンシップでも会社説明会でも、この具体的な業務内容と、それがどう社会に役立つのかという抽象度の高い内容の両方を伝える必要があります。具体論ばかりだと、分かりやすいですが、感情が揺さぶられることはありません。逆に抽象論ばかりだと、共感はできても、実際に働くイメージができません。

多くの話上手な人は、抽象→具体→抽象の順番で話しています。特に池上彰さんや中田敦彦さんの具体と抽象の使い分けは秀逸です。ぜひ参考にしてください。

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第117回 採用担当者は、ストーリーテラーであれ。

播磨発祥の日本一のうどんチェーン「丸亀製麺」。2018年には客数が16ヶ月連続で前年割れとなりましたが、2019年にはスグに復活を果たしています。この丸亀製麺の復活劇を支えたのが、天才マーケターの森岡毅氏でした。USJで後ろ向きのジェットコースターやハリーポッターエリアの開業などを断行し、USJをV字回復させた立役者です。

丸亀製麺を蘇らせるために森岡氏がとった戦略は、ストーリーを顧客に伝えることでした。大手外食チェーン店の多くは「セントラルキッチン」で一括調理していますが、丸亀製麺は店舗で粉から作っているのが特徴です。ですから復活のためには「セントラルキッチンを作って効率化を図り利益体質を作る」と考えそうですが、森岡氏は逆に「手作りへのこだわりが顧客に伝わりきっていない。もっと伝えるべきだ」と考え、CMやホームページも刷新し、全ての店舗で粉から作っていることを全面的に打ち出しました。その結果、一度離れた顧客も再度丸亀製麺に共感し、見事復活を遂げたのです。一杯のうどんができるまでのストーリーが、顧客の心を動かしたのです。

採用活動も同様に、自社の魅力や強みの事実だけを伝えるのではなく、その背後にある想いやビジョンを語ることで求職者の心を動かすことができます。たとえば市場シェアNo.1をアピールするなら、その事実だけでなく、シェアNo.1になるための苦労や、シェアNo.1企業として今後どんな未来を創りたいのかを伝えてください。年間休日125日をアピールしたいなら、なぜ125日に設定しているのか、休みを使って社員にどうなってほしいのか、どんな会社にしたいのかまで伝えてください。つまり、1つの事実(現在)に対してその背景にある想い(過去)、その事実を活かしてどんなビジョンを描いているのか(未来)まで伝えてください。

ストーリーを作るためには、はりまっちが提供している「魅力因子の四象限」をぜひご活用ください。採用担当者は、ストーリーテラーであれ。

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第118回 Howの限界。

様々な採用媒体やイベントが乱立している昨今、採用活動を成功させるためには、「どの媒体がいいのか」「どのイベントに出ればいいのか」に意識が向きがちです。しかしそれはあまり重要ではありません。最も大切なことは採用活動の“5W1H”に沿って行うことです。5W1Hとは、「Why」「When」「What」「Who」「What」「How」です。

■Why(目的)…最も大切で全てはココから始まります。この採用を通じて、会社は何を実現したいのか、会社はどうありたくて今回採用するのか、正社員じゃなきゃだめなのか?派遣は?外注は?シニアは?といった要領で採用目的を整理します。以降のプロセスもWhyを軸に考えます。

■When(ゴール)…いつまでに採用するのか。特に中途採用の場合は、“いつまでに”を決めないと、ズルズルと採用が長引いてしまい、ハローワークに載せっぱなし、転職エージェントに投げっぱなしの状態になってしまいます。ゴールから逆算すると、何をするべきかが見えてきます。

■What(任せる仕事/ポジション)…入社後何を任せたいか、何を期待するか、具体的な仕事内容は?

■Who(ターゲット)…それ(What)ができる人はどんな人?今、どこにいて何をしている人?今の職場に抱えている不満は?社内で言えば誰?自社にとっての優秀って何?

■What(ターゲットにとっての魅力)…ワクワクするビジョンはあるか?社風は?人は?待遇は?仕事内容は?

■How(媒体、イベント、コピー、写真、パンフレットなど)…どの媒体に出す?どのイベントに出る?キャッチコピーは?

ご覧の通り「どの媒体、イベントがいいか」は最後の最後で決めます。この“5W1H”を“順番通り”に考えることこそが採用成功のために最も大切なことです。逆に「How」以外をきちんと整理すれば、「How」が何であれ成果は大きく変わりません。この売手市場の中で採用成功を収めている企業は、How以外の“5W”を明確にしています。Howに頼らない採用活動で、売手市場でも人が集まる企業を目指しましょう。

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第119回 1対100から、1対1×100の採用活動が本格到来。

今の就職活動は、数年前までのように、みんなが一斉に同じ時期に同じ動きをするということはありません。1、2年生からインターンシップに参加する学生が増え、3年生の夏休みのインターンシップは定番になりました。

インターンシップに参加した企業の早期選考で、就活解禁日を待たずに就職先を決めることは今では普通のこととなりました。就活解禁日の深夜0:00に、就活生全員がPCやスマホにかじりつき、一斉にエントリーをしたり、会社説明会に予約したり、寝不足のまま合説に出かけたりすることは無くなりました。2016年の3月1日に開催されたインテックス大阪の合説には2万人だった来場者が、昨年は8,000人に激減しました(新聞報道による)。

このように完全に就活時期が分散化された状況では、解禁日からの数週間で大勢の母集団を集めて、そこから絞り込んでいくという効率重視の従来の採用活動は、もう諦めなければなりません。学生の動きの分散に合わせて、3年生の6月くらいから1人でも2人でも会い続けることが大切になってきます。

しかし、そもそも10名以下の採用数の企業の場合、この時代の変化にかかわらず、母集団は重要でないことを、私たちは言い続けてきました。10名の採用なら、採用したい 10名だけの応募がある、これこそが究極の採用です。

採用しない学生からの応募がいくらあっても意味がありません。合説の着座数をKPIの重要指標にしている企業も多いですが、採用しない学生が大勢座っても意味がありません。採用したい学生1人だけ座ってくれたら、1 on 1でじっくり話すことができ、その場で一気に志望度を高めることもできます。

しかし採用しない学生でブースが埋め尽くされてしまったら、その対応は不可能で、その一人の採用したい学生も、その他大勢に埋もれてしまい、この日でお別れしてしまうかもしれません。母集団重視の採用活動はもう限界がきています。「とりえずみんな来い」から「あなたに来て欲しい」。「1対100」から「1対1×100」の採用活動がより求められる時代が到来しました。

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第120回 はりまっちStaff、徹子化計画。

新型コロナウイルス感染拡大予防のため、はりまっちも3月2日以降全ての就活イベントの延期を決定しました。企業の皆様には多大なご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。
その代替案として、オンライン説明会のサービス提供をスタートしました。しかしこのオンラインセミナーも、ただ放送するだけでは、何の意味もないと考えています。

合同説明会などのリアルなイベントでは、社名が知られていない企業様でも、「ブースの雰囲気がいい」「社員さんが爽やか、優しそう」「声をかけられたから」などといった理由で、学生はブース訪問し、接点を持つことができます。
しかしオンラインでは学生は社名だけで視聴するかを判断するため、そもそも知られていない会社は、せっかく収録しても見てすらもらえない可能性があります。ではそんな状況で、はりまっちはどのように取り組むか。それは、はりまっちStaffの徹子化です。

背景から説明させてください。2021年卒の大手3社の就職サイトには、2015年から比べて求人広告の出稿量が延べ2倍以上に増え、選択肢が増え過ぎた学生は決断疲れを起こし、その結果、知っている会社か、信頼している人が勧める会社しか受けなくなりました。
はりまっちのお客様は、就活開始前から知られている会社は少ないため、はりまっちでは毎年早期から就活イベントを開催し、学生と出逢い、信頼関係を構築し、直接お客様を勧めるというアナログなやり方を大切にしていました。信頼関係ができていると、学生は素直にお勧めした企業を受けてくれます。

オンラインセミナーでも、この学生との信頼関係を活かし、はりまっちスタッフがMCを務め、「徹子の部屋」のような対談形式で放送します。「徹子の部屋」は、多少波はあるもののゲストが誰であれ視聴率は安定しています。
はりまっちも、ご出演の企業様によって視聴率が左右されないよう、「はりまっちの●●さんの番組だから見よう」「はりまっちの●●さんが紹介した会社だから受けてみよう」と思ってもらえる番組を作っていきます。近日中に詳細をご連絡いたします。はりまっちStaffの徹子化計画、ぜひ見守っててください。