人事コラム

第119回 1対100から、1対1×100の採用活動が本格到来。

今の就職活動は、数年前までのように、みんなが一斉に同じ時期に同じ動きをするということはありません。1、2年生からインターンシップに参加する学生が増え、3年生の夏休みのインターンシップは定番になりました。

インターンシップに参加した企業の早期選考で、就活解禁日を待たずに就職先を決めることは今では普通のこととなりました。就活解禁日の深夜0:00に、就活生全員がPCやスマホにかじりつき、一斉にエントリーをしたり、会社説明会に予約したり、寝不足のまま合説に出かけたりすることは無くなりました。2016年の3月1日に開催されたインテックス大阪の合説には2万人だった来場者が、昨年は8,000人に激減しました(新聞報道による)。

このように完全に就活時期が分散化された状況では、解禁日からの数週間で大勢の母集団を集めて、そこから絞り込んでいくという効率重視の従来の採用活動は、もう諦めなければなりません。学生の動きの分散に合わせて、3年生の6月くらいから1人でも2人でも会い続けることが大切になってきます。

しかし、そもそも10名以下の採用数の企業の場合、この時代の変化にかかわらず、母集団は重要でないことを、私たちは言い続けてきました。10名の採用なら、採用したい 10名だけの応募がある、これこそが究極の採用です。

採用しない学生からの応募がいくらあっても意味がありません。合説の着座数をKPIの重要指標にしている企業も多いですが、採用しない学生が大勢座っても意味がありません。採用したい学生1人だけ座ってくれたら、1 on 1でじっくり話すことができ、その場で一気に志望度を高めることもできます。

しかし採用しない学生でブースが埋め尽くされてしまったら、その対応は不可能で、その一人の採用したい学生も、その他大勢に埋もれてしまい、この日でお別れしてしまうかもしれません。母集団重視の採用活動はもう限界がきています。「とりえずみんな来い」から「あなたに来て欲しい」。「1対100」から「1対1×100」の採用活動がより求められる時代が到来しました。