人事コラム

第127回 劇場版「鬼滅の刃」スピード大記録から見る、ネタバレの大切さ。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編が、公開3日で観客342万人、興行収入46億円を超え、10日後には100億円を突破しました。これは、「千と千尋の神隠し」が2001年に記録した25日間を大幅に短縮する歴代最速記録となり、「君の名は。」を手掛けた新海誠監督も、「ひえー、まさに快挙!」と称賛を送りました。

このスピード大記録は、「作品が面白いから」だけでは、理由になりません。 “作品の面白さ”がヒットの映画は、初速は遅く、公開初期に見た人の口コミやレビューが徐々に広がって、ロングセラーとなり、結果的にヒットとなることが多いです。しかし、この3日間でのスピード記録は、口コミが広がるのを待っていたら、到底達成できる数字ではありません。映画を見る前から面白いことが分かっていたから、つまり、ネタバレしていたからこそ、生まれた快挙です。

今回の映画化は、既に大ヒットとなっている漫画の原作を劇場版にしたものです。ストーリーも結末も多くの人が知っているネタバレ状態で映画が公開されたからこそ、歴代最高の記録が生まれたと考えます。今や「Netflix」や「AmazonPrime」などで、家でスマホから映画が見られる時代です。そんな中、1回の映画を見るだけで、1,800円を払ってまで劇場に足を運ぶには、見る前から「絶対面白い」ことが確定していなければ難しいでしょう。

採用活動も同様です。知名度の低い企業が、インターンや会社説明会の集客で一番大切なものは何かと問われたら、ネタバレだと自信を持って言えます。有名企業なら、社名だけで「当たり」をアピールすることができるため、学生は殺到します。逆に、知名度の低い企業は、社名だけでその安心感を与えることはできないため、参加のハードルはかなり高いです。

貴社のインターン開催日と同じ日に、数千以上の会社も開催しています。その中で、貴社を選んでもらうには、確実に「当たり」ということを参加前からアピールする必要があります。当日使う資料を共有したり、動画で説明会を流したり、前回開催分のインターンや説明会を動画やサイトで公開したりして、参加前にネタバレをさせて、うちの会社は「当たり」だということをPRしてください。ネタバレを恐れていると、ネタ自体がお蔵入りになる時代に突入しています。