人事コラム

第31回 ゆとり世代との対応方法

毎週土曜日23時45分からNHKで放送中の「めざせ!会社の星」というビジネスバラエティ番組で、「わかってくれよ!“ゆとり世代”4つのジョーシキ」というゆとり世代にスポットをあてた特集が10月13日(土)に放送されました。ゆとり世代の特徴を把握し、上手く教育している中古車販売店ガリバーの事例をもとに番組は進行していきました。

1.同期同士で相談できる環境を作る

ゆとり世代は、職場では悩みを1人で抱え込んでしまうため、その対処法として、1店舗に新入社員を2名以上配属して、同期で相談し合える環境を作っています。さらに新入社員は会社が借り上げた同じマンションで生活させ、週に1回同期で集まって、悩みを相談する会も開かれています。

2.今までのやり方を押し付けない

ゆとり世代は飛び込み営業も今までのやり方と少し違います。 個人宅に行っても、インターホンを押さず、手紙だけをポストに入れて帰ります。そしてその後に電話でアポイントを取ります。昔ならインターホンを押して突撃訪問するのが当たり前でしたが、今のゆとり世代の特徴に合っているということで、上司もそのやり方を容認しています。

3.紙なら思いを伝えられる

上司になかなか自分の思いを伝えられないのも特徴。その対処法として、毎日の反省や良かったことを日誌に書いてもらい店長が目を通すという取り組みを行っています。店長は、毎日日誌を読むことで、ゆとり世代の新入社員の気持ちをより理解できるようになったと言います。

4.強みはIT

ゆとり世代の社員の強みは、小中学校の時から慣れ親しんだ IT感覚です。あるIT企業では、上の世代にはわからない感覚を大切にしょうと、あえてゆとり世代の社員にプロジェクトリーダーを任せています。足らない部分は、チームのメンバーがフォローすることで、会社では次々とIT関連の新しいサービスが生まれています。ぜひ参考にしてみてください。

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第32回 2014卒新卒採用活動スタート

12月1日、ついに2014卒向けの新卒採用活動が解禁となりました。はりまっち2014も12月1日にオープンし、順調に会員登録数を伸ばしています。はりまっちでは、すでに2014卒向けの就活勉強会を2回開催しましたが、2回とも例年以上に盛り上がり、今年のはりまっち生は一味違うと、期待が膨らんでおります。

では、具体的に何が違ったかというと、1.近くの席の学生に自分からどんどん話しかけ、待ち時間や休憩中に沈黙がなかった。2.帰り際に学生同士携帯番号を交換し、今後の就活の情報交換を約束していた。3.アンケートに感謝の言葉がいっぱいあった。などです。
3の感謝の言葉の多さにはとくに驚かされました。というのも、一回目の勉強会の一週間前に2013卒向けの合同就職説明会を開催したのですが、その際にとったアンケートには、自分の現在の就活状況(現状)を、すべて他の責任にしているような言葉が多く、人に感謝をする余裕すらなかった印象だったので、この“感謝の気持ち”の違いがとくに顕著に表れました。

また、今年は“ソー活”と呼ばれる、ソーシャルネットワークを利用した就活も大きく活用されると予想されます。“ソー活”とは色々な意味がありますが、一例を挙げますと、

■「Facebook」の志望企業のファンページを「いいね!」して採用情報をいち早く入手する。
■「Facebook」の友達検索機能で、志望の企業名を検索し、出てきた志望企業の社員にメッセージを送りOB訪問をする。
■会社説明会に登場した社員の名前をメモして、「Facebook」の友達検索機能で、その社員の名前を検索し、会社説明会の感想を送りアピールする。
■「Twitter」で志望の企業名を検索し、求人広告や「Facebook」のファンページでは書かれていない第三者の情報を入手する。
■履歴書やエントリーシートに自分の「Facebook」や「 Twitter」 のアカウントを記載し、自分の日々の行動や幅広い友好関係をアピールする。

などです。
就職活動のために、「Facebook」を始める学生もいるようで、これから“ソー活”がどう展開していくか楽しみです。

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第33回 経済をよくすることが最高の雇用対策

安倍新政権発足直後に、安倍総理は日銀に対して雇用責任を求める大胆な提案を持ちかけました。
しかし、麻生副総理は「雇用は政府も関係する話なので、日銀だけに(責任を)負わせるつもりはない」と指摘。その上で「今の段階では物理的にも時間的にも無理という感じがする」と語り、文書に盛り込むことには否定的な考えを示しました。この安倍総理の案に、個人的には大賛成でしたので残念でした。

アベノミクスと呼ばれる経済政策では、大胆な金融緩和が大きな柱の一つですが、円安が進み株価は上がっても、雇用や個人の収入には反映しないという専門家の意見もありました。やはりそこが回復されてこそ、本当の経済政策ですから、日銀にも雇用の責任を持ってもらうのは良い考えだと思いました。

また、私は予てから雇用対策は、厚生労働省の管轄ではなく、経済産業省など経済に関連した省庁がやるべきだと思っていました。 厚労省の政策は、少ないパイを分け合っているだけで、新たな雇用を生み出すことはありません。
たとえば、近年、ハローワークやジョブパークのような公的な就職支援機関で、キャリアカウンセラーを増やして、求職者の支援に力を入れています。就職支援の内容は、就活の進め方、面接対策、履歴書、職務経歴書の添削など、とても充実した内容です。

しかし、いくら手厚く求職者支援をしても、応募できる企業が限られていてはなんの意味もありません。今、本当に力を入れるべきことは経済を発展させ、求人を増やすことだと思います。

話は少し逸れますが、私たち民間の人材紹介会社も、求職者に対して、手厚いキャリアカウンセリングも必要ですが、それよりも、求職者の代わりに汗をかき足を棒にして求人を見つけ出すことのほうが大切だと考えています。本当の意味での求職者支援は「求人開拓」しない限り、絶対に実を結びません。求人開拓こそが最高の求職者支援です。そして、経済回復こそが最高の雇用対策です。

今回、日銀は雇用の責任までは負いませんが、新しく産業競争力会議を立ち上げ、メンバーに楽天の三木谷氏や竹中平蔵氏など経済に強い人材を起用するなど、安倍総理が本気で経済対策に取り組む姿勢が感じられます。期待したいですね。

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第34回 主体的な人材を育てたいなら思い切った権限委譲(移譲)を。

元プロ野球選手の桑田真澄さんが2月2日(土)教職員に対し体罰について講演を行いました。
「(体罰は)絶対服従、仕返しされない関係の中で行われる一番卑きょうな行為」、「体罰なしでも、自分で考えて行動できる選手を、主体的に考えられる選手を育てていくための方法を勉強しないといけない」などと述べていました。素晴らしいお話で、教員だけでなく経営者にもぜひ聞いてほしい話ですね。

サッカーでも海外と日本のレベルの差は、自分で考えて行動できる力の差だと専門家は言います。 「そのプレーの意図は?」と訊かれたとき、監督の顔色を伺いながら答えを探ろうとする日本人。一方、世界の強国では子どもでさえ自分の考えを明確に説明し、その場その場で状況を判断しプレーしています。監督の顔色を伺わず、自分で考えそれを堂々と他人に意見する能力が日本の選手と海外の選手とでは歴然の差があり、それがそのままサッカーの実力の差に繋がっていると言われています。

以前、「今月の1冊」でご紹介した未来工業の山田社長は、優秀な部下を育てたいなら、部下に命令するな。命令すればする程、部下は「自分の判断で下手に動くと上司に叱られる」と感じ指示を待ってしまう。命令する上司程、「部下がなかなか育たない」と嘆いている。勘違いもはなはだしい、と言っています。
ワンマンで威圧的な経営者や上司の下で、主体的に考え動く従業員が育つ訳がありません。そういう企業に限って、求める人物像が、「指示待ちではなく、自ら主体的に動ける人」というから呆れてしまいます。そういう企業の求める人物像は、「自ら余計なことを考えず、言われたことを黙ってできる人」です。

このようなミスマッチが原因で転職を考えられている方が本当にたくさんいらっしゃいます。
主体的な従業員を育てたいなら、恐怖によるマネジメントは今スグに卒業して、従業員に大幅な権限を委譲(移譲)することです。一流ホテルのリッツカールトンでは、従業員に一日16万円の決裁権が与えられており、その範囲内なら、従業員は、お客様との対応でいちいち上司の判断を仰ぐことなく、その場の自分の判断で迅速にサービスを提供することができます。この権限委譲(移譲)が、世界一流と言われる所以なのです。

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第35回 入社の理由は、「面接でありのままの自分が出せたから」。

先日、はりまっちの新卒サイト掲載にあたって、ある食品会社の1年目の社員の方にインタビューを行いました。
入社した理由を聞くと、「この会社だけ面接で自分が出せたんです。他の会社の面接では、事前に暗記した“自己PR”、“志望動機”、“学生時代に頑張ったこと”などを記憶をたどりながら話すだけでした。面接官もそれに対して儀式的に淡々と進めていきました。当社の面接でも、記憶を定着させようと直前まで暗記を繰り返していました。意気込んで挑んだ面接でしたが、実際は、まったく面接らしくなく、雑談のような場だったんです。拍子抜けして、一気に肩の力が抜けました。暗記してきたものは全部捨てて、背伸びせずありのままを話しました。結果はどうかわからなかったけど、面接が終わった後、すごく気持ちよかったのを覚えています。すると、数日後内定の連絡があり、ここしかないと思い入社を決めました」と活き活きとした表情で話されていました。
学歴も高く、感じも良い方だったので、他社からも内定が出ていたことでしょう。その中で同社を選んだ理由は、「背伸びした自分じゃなくて、ありのままの自分を評価してくれたから」でした。

今の就活生は、「ありのままの自分なんてアピールできることなんて何もない。多少背伸びしてでもアピールしないといけない」と思っています。自分を良く見せようと必死になり、疲れています。
また、背伸びした自分を評価されることにもむなしさを感じています。そんな中、ありのままの自分の話を一生懸命聞いてくれて、ありのままの自分でいいんだと自信を与えてくれる会社があれば、多くの学生は「ここで働きたい」と思うでしょう。何度も繰り返し言って恐縮ですが、面接は学生から選ばれる場でもあります。

選ばれるために、面接中に自社をさりげなくPRすることも必要ですが、それ以上に大切なことは、学生に対して「自分を出せた」「自分のありのままを認めてくれた」と思ってもらうことです。
面接途中で「この学生は採りたい!」と思えば、ありのままを出してもらえるよう、リラックスした雰囲気を作り、優しい表情で語り、「あなたの話に興味がある」という姿勢で学生の話に真剣に耳を傾けてあげてください。