人事コラム

第66回 2016卒 学生のアンケート結果。

HR総研が2016卒の学生2,098名にとったアンケートの結果を公表しました。企業名がリアルに出て、なかなか興味深い結果となっていたので、ご紹介します。

各項目ごとに、ベスト企業とワースト企業があり、「採用ホームページ」「会社説明会」「面接官の評判」の3つの項目において、ワーストの評価だったのが、家具販売の「ニトリ」でした。

まずニトリの採用ホームページは「具体性がなく白々しく感じた」などと評価をされています。いくら就職サイトに魅力的な情報を発信していても、その後に必ず訪れる自社の採用ホームページの印象が悪いと、会社の印象も悪くなる可能性があるので、注意したいですね。また、多くの美辞麗句を並べるより、一つのエピソードを語るほうが、リアリティがあり、学生は共感を示します。

ニトリの会社説明会に関しては、「淡々と話すだけでとても眠かった」「ただ手元の資料を読み上げているだけだった」「社員の顔が疲れ切っていた」という評価でワーストでした。一人でも態度の悪い社員がいると、会社全体のイメージが悪くなってしまうので、社員全員で採用活動に挑む気持ちが大切です。

面接官の評判に関しては、「学生より面接官が熱弁する時間が長かった」「目を合わせてもらえなかった」「圧迫のようだった」という回答が並びました。面接は選ぶ場だけでなく、選ばれる場であるという認識も忘れてはいけませんね。

また、学生から企業への改善要望として、「クールビズの徹底」が挙げられました。「クールビズでも結構です」という表現なら、学生はスーツのほうが無難と判断します。「必ずクールビズで来てください」「ネクタイ禁止」と、断定的に指示してほしいようです。また、「普段着でお越しください」も学生は頭を悩ませます。これも「スーツ禁止」くらい強めのメッセージを打ち出したほうが効果的です

余談かつ個人的な意見ですが、面接は私服で行うほうが、学生の本来の姿を見極めやすくなると思います。内定を獲得し、就活を終了した学生と会うと豹変した姿になっているケースも多々あります。ほとんどの学生が、同じような髪型、服装で面接していてはそれを見分けるのは困難です。ぜひ私服面接も検討してみてください。はりまっちも、学生の素を見ていただくため、私服でのインターンを企画しています。詳しくは、お電話またはメールフォームからお気軽にお問い合わせください。

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第67回 2016卒今後の採用手法と、2017卒に向けて

2016卒採用戦線は、予想通り長期化し、例年なら既に活動を終了している企業様も、今年はまだまだ継続しています。

「はりまっち2016」上では、現在も採用活動をしている企業様だけが検索できる「秋採用特集」を組み、トップページからの導線を強化しています。しかし11月に入り、サイト上での学生の動きは益々鈍くなってきているのが現状です。

そんな状況の中で、今後の2016卒の効果的な採用活動手法としては、キャリアセンターへの求人依頼です。求人票をキャリアセンターへ提出している企業様は多いと思いますが、この時期からは、直接出向いて、キャリアセンターの職員の方へ、自社求人の魅力をプレゼンテーションし、 直接紹介してもらえるよう依頼することで、単に求人票を提出していたときよりも、優先的に学生へ紹介してくれるようになります。

また、自社単独の説明会を大学の教室で開催できるようにも依頼してみてください。大学側も1名でも多くの学生を就職をさせたい思いがありますので、比較的受け入れてくれやすいです。

そして、2016活動継続中でも並行して2017卒の採用活動の計画を立てることをお薦めしています。なぜなら、2017卒採用は、昨年と比べて、前半戦に勝負をかける企業様が増えているからです。就活解禁直後である3月1日開催の合説は既に満席で、キャンセル待ち状態となっています。3月10日のはりまっちんぐ交流会、3月19日の理系セミナー、3月23日の合説ももうすぐ満席になりそうな状況です。各大学で開催される学内合説も、キャンセル待ちが続いていると聞いています。

学生も同様に早いペースで登録が進んでおり、前年同月比で161%の会員登録数となっています。また、7月から毎月開催している就活勉強会も、毎回昨年比の120%で参加し、意識の高さが伺えます。はりまっち内の優秀層や理系学生は、3月に集中して合説に参加し、4月以降は個別の説明会に出向き、6月には内定を獲得し、就活を終えると予想しています。

「最初に内定をもらえたから」「最初は志望外だったけど、良い会社だったので決めようと思う」「この人がいるなら、ここでも頑張れそう」など、最初に内定をもらった会社に決める学生も多く存在します。競合が多いとはいえ、正しい採用活動をすれば十分にチャンスはあります。2017卒採用も、ぜひ早めの対策を。

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第68回 明るく元気な人が欲しいなら、明るく元気な社員を育てるべき

2017卒向け新卒サイト「はりまっち2017」が12月1日にオープンしました。今年は会員登録も順調に推移しており、2月29日のエントリー開始日が待ち遠しく感じています。

サイトオープンに向け、先月は取材ラッシュでした。インタビューを通じて感じたことがありましたので共有させていただきます。 ある会社の入社1年目の女性社員を取材させていただいたときです。彼女は、1,000社受けたら1,000社から内定をもらえそうな、明るくて、元気で、素直で、屈託の無い笑顔がかわいい素敵な方でした。その会社は、決して大企業でもなく、人気業界でもありません。彼女に、「なぜ今の会社を選んだのか」聞いてみました。

答えは「明るくて元気な社員の方がたくさんいて、いつ会社に行っても素敵な笑顔で迎えてくれたからです」と。なるほど! 採用活動で求める人物像のトップ3は、「明るい」「元気」「素直」です。これら3つを兼ね備えた人材は、どこの会社も欲しい訳です。

しかし、毎年数千の学生と接していて感じることは、この3つを持った学生は非常に少なく、いたとしてもスグに内定が決まってしまうということです。この要件に当てはまる人材を採用するためには、先ほどの1年目の社員の方が言ったように、自社の社員が明るくて元気で素直でないといけません。明るくて元気な人は暗くて元気のない会社に行きたい訳がありません。

場合によっては、今の会社は暗くて元気の無い社員が多いから、明るい新卒に来てもらって会社の空気を変えてくれることを期待する採用もあります。しかし、新卒に今まで形成された風土を変えることはほぼ不可能ですし、そもそも「そんな会社を変えてやる!」という学生もほとんどいません。

また、「素直な人が欲しい」というケースでも、「うちの社長はワンマンなので、自分の意見を挟まず、黙って言うことを聞いてくれる子が必要」と考え募集しても、素直な子は採用できません。逆に「うちの社長は1年目の若手社員の意見も良いと思えばスグに取り入れるくらい素直さがある。社長を筆頭に社員はみな素直さの大切さを知っている。だから素直な人に来て欲しい」という理由なら、素直な子が集まってくるでしょう。

新卒でも中途でも、これから採用する人材だけに期待をするのではなく、まずは自社を変革することが、良い人材を採用するための近道です。また良い事例があればご紹介させていただきます。

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第69回 採用はビジョンありき。ビジョンは社員も巻き込んでつくる。

サイバーエージェントの藤田晋社長が学生時代に就活をしていたときの話です。レンタルビデオの「TSUTAYA」を展開するCCC (カルチュア・コンビニエンス・クラブ)に興味を持ち、面接を受けましたが、若手の選考員に呆気無く落とされてしまいました。そのことを数年後に藤田社長が直接CCCの増田社長に伝えると 「まったく誰が落としたんだよ」と怒りをあらわにしたようです。このように、社長がイメージしている欲しい人材像が現場まで伝わっていないと、社長に会う前に落とされることもあります。

また、社長は「個性的な人材」「エッジの効いた子」「生意気でも行動力のある学生」といった人材が欲しく、担当者にも共有し統一していたとします。それでも、採用担当者は、それらの人材を 「扱いにくい」という理由で落とすこともあります。それはただ単に 「求める人材像」を言葉だけで伝えているからです。採用はビジョンありきです。「今、会社はどこに向かっているのか」が社員に明示されており、そのためには、「こんな人材が必要だ」と、ビジョンから求める人材像の理由を伝えることで、採用担当者も「扱いにくそうだけど、ビジョン達成のためには必要なタイプだ」という判断ができるようになります。

そのビジョンは社長や周辺の役員だけで決定するのではなく、数名の現場の社員を巻き込んで作るほうが、より浸透しやすくなります。ビジョンが上層部だけで決定した場合だと、以下のようなケースが起こりえます。たとえば、人材紹介会社などから社長に直接 「凄い経歴の人材が御社に興味を持っています」と提案があり、社長が独断で採用を決定してしまうケースです。現場の社員が大切にしている価値観とまったく違ったり、頑張って上を目指していた既存社員がやる気をなくしたり、と社内に不協和音が生じてしまうこともあります。それらを回避するためには、まずビジョンに沿った採用をすること。そしてなぜその人を採用するのかを、現場で働く社員にもしっかり伝え、理解してもらうことです。

みんなで決めたビジョンを達成するためなら、自分より上のポジションの人が中途採用で入ってきても、腐るのではなく、「この人に追いつこう」と前向きに頑張るケースが多くなると思います。「人が足りない。じゃぁ求人募集!」ではなく、「ビジョン達成のために、どんな人が必要なのか」を社内でしっかり意思統一することが重要です。

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第70回 明石商業高校と長田高校に学ぶ。

第88回選抜高校野球大会(春の甲子園大会)出場校が出揃いました。兵庫県からは初出場2校が選出。2校とも公立高校で、1校は明石商業高校(以下、明商)です。

昔は野球では無名校でしたが近年は毎年上位に進出し、強豪校の仲間入りを果たした高校です。明商が生まれ変わったきっかけは、監督のリクルーティングです。明商の監督狭間善徳さんは、明石市が全国で初めて「野球指導経験者枠」として採用した方です。狭間監督は、あの名門、明徳義塾高校でコーチ経験があり、その際に名将馬淵監督から薫陶を受けました。そのイズムを明商に持ち込み、実力で甲子園出場を果たしました。一人の採用が組織を変えた好例ですね。

そしてもう1校は、兵庫県屈指の進学校で知られる長田高校です。 長田高校には野球推薦はなく、野球部員も全員が難しい試験を経て入学を決めています。地元の頭の良い中学生が集まる高校の野球部が、夢の甲子園の切符を手にしました。長田高校の野球部を調べてみると、コンセプトには、「文武不岐〜野球を学び、野球で学ぶ〜」が掲げられています。

文武不岐とは、勉強と野球は一体。どちらも高い目標を掲げ、持てる力を出し切ろう!という意味だそうです。そして、特色として、@練習の効率化「短い練習時間でいかに成果を出すか」「基礎・基本の徹底」を念頭においた取り組み。A各種マニュアルによる技術、戦術の徹底。「攻撃のマニュアル」「走塁のマニュアル」などと打ち出しています。偏差値の高い野球部といった感じですね。

長田高校にも学ぶべきことがたくさんあります。採用担当のみなさんも、恐らく採用活動以外にも、多岐に渡る業務を抱えていることと思います。その限られた時間の中でいかに効率よく成果を出せるかが鍵になります。長田高校も少ない練習時間の中で知恵を絞り、創意工夫を重ね大きな成果を出しました。きっと私たちの業務にも、無駄な仕事、惰性で続けている仕事などがあるかもしれません。一度整理して「捨てる仕事リスト」を作りたいですね。

また、決して野球エリート校ではない長田高校が強豪校を差し置いて、甲子園に出場できました。私たちも、大手や人気企業が相手だとしても、求める人材をいかに自社に入社してもらうか、知恵を絞ればきっとできるはずです。

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