人事コラム

第85回 会社の魅力は、中途採用者に語ってもらう。

新卒採用の求人広告や採用パンフレットなどには、よく社員のインタビュー記事が掲載されています。そこでは、入社の決め手、仕事内容、ヤリガイ、失敗談、成功談などが魅力的に書かれています。そこに登場する社員のほとんどが新卒で入社した方です。新卒を採用するなら、新卒入社の社員を打ち出すほうが効果的という考えの企業様が多いことが分かります。

私たちも今まで新卒で入社してその会社で活躍している方を大勢取材してきましたが、ある質問については、ほとんどの場合、なかなか魅力的な話が引き出せず苦戦しています。その質問は「入社の決め手」です。この質問に対しては 「ここしか受からなかった」「最初に内定をもらえたので」 「まぁ家から近かったので」などその会社のどこに惚れて、 自分とどんな接点があったから入社したのかを上手く聞きだせません。

しかし、たまに中途採用者の方をインタビューしたときは高い確率で良いお話が聞けます。「入社の決め手」だけでなく、以前はどんな会社でどんな仕事をしていたのか転職を決意した理由など、背景まで詳しく教えてくださいます。また仕事内容や会社の魅力についての質問にも、前職との違いを踏まえて話してくれますので、差別化されたその会社だけの魅力を聞くことができます。

他の会社を知らない新卒入社の社員が語る会社の魅力と、他の会社を知っている中途入社の社員が語るそれとでは、情報量もその伝わり方も変わってきます。他の会社を知っているからこそ説得力があります。来年度の就職サイトやパンフレットに登場させる社員は、ぜひ中途入社の方も検討してみてください。

また合同就職説明会や個別の会社説明会などでも、「中途入社だから分かる、この会社の魅力」のようなタイトルでスピーチしてもらうのも面白いと思います。担当者からも「うちには●●でトップ営業マンだった者や、●●で▲▲を開発したエンジニアが、うちの■■に惹かれて転職を決めています」など、代表的な中途入社者の前職、入社理由を話してあげるのも、動機形成に効果的です。