第24回 一生食べられる働き方

著者は元Google米国本社副社長 兼 日本法人社長の村上氏。それ以前にも外資系企業を数社渡り歩いており、考え方が非常に合理的で新鮮でした。

そんな村上氏も元はマルクス主義を心酔する左翼学生だったそうです。それでも資本社会に身を置くうちに考え方を変えざるを得なかったのでしょう。印象に残った彼の主張を以下に記します。

「経済にはトレンドがある、だから社会的役割を終えた企業が消えて行くのは健全なこと。斜陽の企業が消えることで、優秀な人材が放出される。そして新しい成長分野に人材が流れる。これが理想の雇用の流動化。しかし日本は、役割を終えたゾンビ企業に公的資金を注入するなどして、無理やり生き残らせることでしか雇用を維持することができない。これが問題だ」
「転職じゃなくて転社しろ」
「食うために働く。それでいい。自己実現とか社会貢献とかあまり高邁なことを考えるな」
「グローバル化が進んでいるなかで、東大はブランドでも何でもない」

など、雲の上の人が言っているなというところもありますが、一読の価値はあると思います。