この本は景気が好調で各社採用に苦戦していた2007年に刊行されたものです。その直後にリーマン・ショックが起きたため、本のタイトルは時代に合わなくなり、「Amazon」では1円で販売されています。しかし、アベノミクス効果で若干景気が上向きつつある今、再度読み直してみました。
「なぜ採用をするのか」「人材は経営の最重要課題」といった根本的なことから、「採用戦略の立案」「母集団形成」「会社説明会」「リクルーター制度」「面接のテクニック」「内定者フォロー」まで、採用のフェーズごとに効果的な活動方法を伝授しています。
「採用成功=企業力×採用力」という図式を用い、企業力はスグには向上できないが、採用力なら向上することができる。採用力が上がれば企業力があがり、より採用成功に近づく。このスパイラルに持っていくことが、企業成長には欠かせないと著者は言います。
消費増税という不安要素はありますが、これからまた「採用氷河期」がやってくるかもしれません。失業率が減ることは嬉しいことですが、企業様にとっては深刻な事態になり得ます。その前にこの本を読んで備えていても損はないと思います。読み物的な要素もありながら、参考書としても使える一冊なので、会社の机の中に入れておき、必要なタイミングで必要な箇所だけ読むという活用方法もお勧めです。