就活「後ろ倒し」によって起き得る変化について書かれた一冊です。著者の主張は一理ありますが、はりまっち2016に掲載される企業様は、後ろ倒しの影響は少なく、やるべきことをしっかりやれば2016年卒も必ず採用成功できると信じています。
この3ヶ月後ろ倒しによって就職サイトが作った「よい面」が失われサイト登場以前の「悪い状態」が復活してしまうと著者は主張しています。
サイト登場前は、大学のOBによるリクルーター活動が中心でOBがいないと入社できないというクローズな採用活動が行われ、学生の選択肢が閉ざされていました。サイトの登場以降は、オープンな採用が実現し、学生に選択肢が増え、OBがいなくても意中の企業に入社できるようになったり、企業側も幅広い大学から採用できるようになったりと、多様性が広がりました。
しかし、3ヶ月後ろ倒しによる選考の短期化で、有効な母集団を形成できないのではという焦りから、水面下でリクルーターを使って学生に接触させる企業が増えると予想しています。リクルーターがめぼしい学生につばをつけておき、3月スタート時には大勢が決まってしまっている企業が続出し、結局OBがいる学生にしか門戸が開かれなくなるという主張です。
本当にそうなるのかあまりイメージできませんが、1年以内には答えが出ますので様子を見たいと思います。