第73回 離職中の方は律儀な人が多い。それでも現職中の方を狙うなら。

久々に中途採用ネタです。はりまっち転職では、毎日転職希望者と面談をしており、毎月複数名の方の転職をサポートさせていただいています。はりまっちに登録される転職希望者の7割以上が現職中の方です。つまり今の仕事をしながら、新しい会社を探しています。

中途採用を受け入れる企業様の多くは、離職中の方より現職中の方の評価が高い傾向にあります。それは、「まだ次が決まってないのに辞めたん?」「なんか会社であったんやろ?」「後先考えへん奴やな」などといったネガティブなイメージが先行してしまうからです。

しかし、もし自社の社員が、陰でコソコソ転職活動をしていたらどうでしょうか。きっと良い気はしないはずです。離職して転職活動をしている人の中には、とても律儀で、会社を退職してから、次を探すのが筋だと考えている方も大勢いらっしゃいます。そのような方は、退職日までは目の前の仕事や引き継ぎをしっかり行い、後任に迷惑をかけない状態にしてから、惜しまれながら退職されています。自社の社員が辞めるときも、後任に迷惑をかけないよう、しっかり引き継ぎをしてから辞めて欲しいですよね。そんな方に来てもらうほうが入社後も信頼できます。

一方で、現職中の方に中途採用で内定を出す場合、引き継ぎ期間のことを考慮せず、内定後は1日でも早く入社をするように要請する企業様もいらっしゃいます。中途採用ですから、一日も早く入社してほしいのはごもっともです。それでも、あまりに強引なやり方をすると、誠実な人ほど「こんな会社無理」と言って、最悪辞退もありえます。

また、現職中の方が良いという企業様も、面接は平日の昼間にしか設定しないケースもあります。「うちに入りたいなら、うちの都合に合わせるのは当然」というのも理解できます。しかし逆に自社の社員が平日の昼間に他の会社の面接に行くのはきっと許せないでしょう。優秀な現職中の方を狙うなら、土日や平日夜に面接を行うほうが採用できる確率は高くなります。

中途採用をする際は、離職中の方にも「律儀で真面目な方」が大勢いるという事実をぜひご理解いただき、それでも、現職中の方しか採用しないということであれば、面接は土日か平日の夜に行うことや、内定を出す際は、現職の引き継ぎをしっかりしてから退職するように伝えていただきたいと思います。そうすることで、自社にとっても優秀な中途採用者が採用できる可能性が高まります。