第88回 就活2020年問題を考える。

東京オリンピックが開催される2020年。景気もそれまでは高止まり状態が予想され、建設業界だけでなく、様々な業界で人手不足が叫ばれており、採用活動も今以上に激化すると考えられます。しかしそれ以上に頭を悩ます問題があります。

それは、セミナー会場の確保です。関東の大型施設が軒並みオリンピック関連の行事で押さえられており、関東の大型合説の定番会場である「東京ビッグサイト」や「幕張メッセ」が使えず、この年、関東では大型合説の開催を見送ることになりました。そこで大型合説に替わる3つの取組みが検討されています。

1つ目は、小規模合説です。一人ひとりの顔をじっくり見ながら、双方向のコミュニケーションが取れ、説明会への誘導率も高く、はりまっちも創立以来こだわってきたスタイルです。ここ2~3年は、大手の就職情報会社も小規模合説の開催を増やしつつあり、2020年以降、より顕著になると予想しています。

そして2つ目は、学内合説です。これもこの3年くらいで開催校と開催回数が増えてきています。学生は授業のついでに参加ができ、その学校をターゲットとしている企業しか参加しないため、学生のメリットも大きく企業からも喜ばれています。

3つ目はWeb説明会です。合説には参加せず単独のWebセミナーだけで完結する企業も増えてきました。留学中の学生や地方の学生に発信できるメリットはもちろん、特にLIVE型と呼ばれる生配信は、リアルタイムでコメントが見れたり、質問を受け付けたりできるため、リアルの説明会よりリアルと言われています。

この3つの取組みは、この年に限らず、今後の就活の流れを変える大きな転機になるのではないかと考えます。

このオリンピック問題がなくても、学生からは「大型合説は疲れるだけ」「何も得られなかった」「近くで話が聞けない」といった声が多く、企業側も「説明が一方通行になってしまう」「一人ひとりの顔が見られない」「自社セミナーへの誘導率が悪い」などと大型合説に対して、双方から不満を持たれていました。

2020年以降は、五輪に関係なくこの3つの形式が出逢いの場として主流になってくると考えます。はりまっちも、2020年以降の採用活動に向けて今からしっかり準備を進めていきます。