第90回 本音の入社理由を育てることが、最高の内定者フォロー。

10月2日(月)、多くの企業で来年4月入社の学生を対象とした内定式が実施されました。

「ここまでくれば一安心」とホッとした方も多いのではないでしょうか。もし内定式で染髪している学生がいれば、その学生は入社する可能性が高いので、片目をつぶっていただけたらと思います。(髪の毛を染めている=就活ができない)ですから、学生へ内定を伝える際、髪の毛を染めさせるのも内定辞退を防ぐ一つの手だといえます。

しかしそれでも、内定式後の内定辞退は毎年ソコソコありますから油断は禁物で、引き続き入社までの半年間もしっかりフォローする必要があります。社内報を郵送する、内定者同士LINEグループを作って情報交換させる、社内行事に参加させる、課題を提出させる、採用チームの一員として合説に参加させるなど、様々な内定者フォローの手法がありますが、最も大切で効果的なのは、本音で入社理由を語れるようにすることです。面接で志望動機を聞く企業様も多いと思いますが、ガッカリすることの方が多いのではないでしょうか。私も毎年100人近くの志望動機を添削していますが、本音で志望動機を書いている学生は100人中1人いるかいないかです。

ほとんどの志望動機は、表面的で無理やり作っているだけのものです。しかしそれはある意味仕方がないことだとも思います。短い期間に多くの企業を見ないといけないため、1社あたりにかけられる企業研究の時間は短く、また企業側からの情報提供が不足していることもあり、志望動機を完璧に作ることはかなり困難です。だからこそ、選考を通じて志望動機を育てていくことがポイントとなります。

そして内定後、入社承諾をする際に、その理由を言葉にできる状態にしておくことが、内定辞退を防ぐうえでとても大切です。なぜなら親やゼミの先生、友達などと進路の話になった際、「なんとなく」「良い人が多かったから」「オフィスがきれいから」くらいの理由しか話せなければ、身内や知人から反対されるかもしれないからです。不安な場合は今からでも本音の入社理由が語れるようフォローをしてあげてください。