上司「何か悩みとか困ってることってある？」
部下「いえ、特にはないですかね……」
上司「そうか、順調なんだね。良かった」
1ヶ月後、この部下は静かに退職をしていく……。
2015年あたりから流行り出した1on1ミーティング。多くの企業が取り入れましたが、部下は本音を話すことはありませんでした。
「これって意味ある？」「忙しいのに」「1on1面談が仕事で一番憂鬱」と感じる部下が続出。1on1で満足しているのは上司だけ、という皮肉な結果に終わりました。
当書はそんな無意味な1on1にならないために、世代間コミュニケーションのズレを切り口に、若者を多面的に分析しています。
著者は前作「先生、どうか皆の前で褒めないでください」が大ヒットした金間大介さん。若者と対峙する際のポイント、とりわけ1on1でのコミュニケーション方法について詳しく書かれています。
普段大学生と接する著者の現場感と詳細なデータに基づいた考察は目から鱗の連続です。若手の急な退職や退職代行会社からの突然の電話に驚いたことがある方は、「今の若者の気持ちが分からない…」と諦める前に、ぜひ本書を熟読してサプライズ退職を防ぎましょう。