「アメーバブログ」、「アメーバスマホ」でお馴染み、サイバーエージェント社長の藤田晋氏の回顧録です。前作のベストセラー「渋谷で働く社長の告白」の続編で、2004年以降に、赤字続きだったアメーバ事業を黒字に転換するまでの苦悩が綴られています。
黒字転換の話は本書を読んでもらうとして、ここでは、藤田氏の採用や人材に対する考え方を書かせていただきます。
「うどん屋をやってもサイバーエージェントは成長できますよ」と藤田氏は豪語しています。優秀な人材を集めてしっかり教育すれば、どんな事業であってもそれ自体が競争力になるという意味です。
優秀な人材を多く抱えることがそのまま競争優位性となるため、採用活動は最重要事項として同社では位置づけられています。 そのため採用活動のピーク時には、優秀な社員は、自分の仕事を犠牲にしてでも協力をしてもらったそうです。学生の志望理由の多くに「●●さんみたいな社員になりたくて」という先輩への憧れ理由が多いことをしっかり理解された取り組みです。
「企業競争力を高めるために、採用力を強化する」。
この同社の採用に対する考え方だけでも読む価値のある一冊です。