8月6日の日経新聞に、ビジネスパーソンを対象にした転職意識調査の結果が書かれていました。回答数は1,085人で、男女はほぼ半々です。回答者全体で転職経験がある人は61.4%で、そのうち半数は転職回数3回以上でした。転職未経験者でも、条件が合えば転職する考えがあると答えた人は過半数を占めました。専門家は、「かつて転職には後ろ向きの印象もあったが、心理的なハードルは明らかに下がっている」と指摘しています。
グローバル競争に対応するために企業は即戦力となる人材を求める傾向が強いのも原因の一つ。産業界の中でも成長産業へ人材が流動しやすくする仕組みづくりが必要とする声も出ており、同専門家は、「転職市場は中長期で拡大が続く。個人レベルでも普段から新しく活躍できる職場を考えるようにしておくべきだ」と警告していました。
また、その前日の5日夕刊には、第二新卒の就活の特集が組まれていました。記事によれば、第二新卒の就職者数は昨年に比べ53%増え、求人数も33%増えたそうです。第二新卒の採用を決めた東大阪市の中小企業の取締役は、「アジアで受給が逼迫し、来春まで新卒者を待っていられない」と話しており、ハローワークの職業指導官も「中小企業なら既卒でも不利はない。人物次第だ。挨拶ができれば必ず就職できる」と、第二新卒の就職支援に自信を見せていました。第二新卒の採用のメリットとしては、就業経験のある第二新卒であれば、ある程度のビジネスマナーなどは身につけており、基本研修の時間が削減できます。
また、東大阪の会社のように、来春の4月まで待っていられないケースにも有効です。就労経験が無い方でも、会って話てみると、とても魅力的な方もいます。「はりまっち転職」には、毎年4月になると学生時代に就職が決まらなかった方が一斉に登録します。一人ひとりお会いしてみて状況を聞いてみると、「2年間留学に行っていた」、「海外を放浪していた」、「バンドで本気でプロを目指していた」など、なかなか面白い若者が多くいます。遠回りをしている方がその分濃い経験をしている、と実感しています。この第二新卒者への門戸を広げることが、新卒一括採用の課題を解決する一つの方法だと思います。ぜひ浸透して欲しいですね。