第17回 新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか

「面接では良いと思ったのに、期待はずれだった…」こんな失望を無くすための指南書です。東大卒、帰国子女、好ルックス、アメフト部主将など、一見採用してしまいそうな学生こそ要注意。面接で見抜く技術から入社後の育成方法まで実践的に書かれています。

著者は長年外資系企業で人事畑を歩み、その後独立して人事採用のアウトソーシング業務を手がけている方です。実務を経験していない評論家には書けない実践的な内容で、日々採用の現場を体験しているみなさんなら「あるある」とうなずきながら読める一冊だと思います。

とくに共感できたところは第6章の「かまってあげる育成」です。採用と教育は切っても切れない関係であり、一体化して考える必要があります。「採用チームが入社後1年間は教育係をすること」、「目の前の仕事に小さな成功体験の喜びを見つけさせること」、「メンターをつけ、絶え間ないコミュニケーションをとること」など、受け入れ体制について詳細に書かれています。期待はずれの原因は、実は採用後にあるのかもしれません。