第156回 採用活動は、鏡の法則で。

採用活動は“鏡”みたいだなと、つくづく思います。

「誰でもいいから人が欲しい」だと、「他に内定もらえなかったから仕方なく」という人が応募し、「すぐに辞めるから多めに採用しておく」だと、「嫌なことがあれば辞めよう」という人が応募します。どの会社でも言えそうな情報しか出さなければ、どこの会社でも使える志望動機しか聞けませんし、不合格者には連絡をしないスタンスだと、会社説明会のキャンセルや選考辞退も無断でされてしまいます。

逆に、「あなたじゃなければダメ」というメッセージだと貴社にピッタリの人が応募し、入社後の定着、活躍に時間とお金をかける会社は「ここで長く働いて、恩返ししたい」という人が応募します。自社の情報を隠さずに積極的に開示することで、学生も自己開示して本音で話してくれます。

「明日は10:00から面接ですね。天気が少し心配ですが、気を付けてお越しくださいね。お会いできることを楽しみにしています」とメールを送ると、当日キャンセルする人も大きく減ります。選考が終わる度に学生へフィードバックを行っていると、辞退される際も、無断ではなく本音で話してくれます。最高の笑顔で爽やかに感じよく学生と接していると最高の笑顔で爽やかな学生が貴社に興味を持ちます。

学生の対応に不満や物足りなさを感じているときは、ひょっとしたら自分も同じことをしているかもしれません。

人間関係の基本は、相手に変化を求めるのではなく、まずは自分が変わること。今一度、求職者の立場に立って、自社の採用活動を振り返りブラッシュアップしてください。

ちょうど4月は新入社員が入社します。新入社員も巻き込んでください。本音は話しにくいかもしれませんので、匿名性を担保して、率直な意見を聞いてみてください。好きも嫌いも優しさも冷たさも、両想いになります。