映画やアーカイブ授業は2倍速で視聴。情報はTikTokやYouTubeショート等の短尺動画で収集。最小の労力で卒業必要最低限の単位だけを取得し、卒論がないゼミは大人気。「ダイパ」にこだわる令和の大学生(もちろん全員ではありません)。就活ももちろんダイパ至上主義。
ひと昔のように「エントリー100社した」とエントリー数を競ったり、「とりあえず説明会には行こう」は無くなり、インターンや説明会参加段階で企業を最小限に絞り、数社だけを受験してその中から就職先を決めます。
また、令和の学生の特徴としてタイパ重視の他に「個別最適」があります。塾も授業型から個別指導に、スマホの中は自分オリジナルに、SNSも自分の興味関心に合わせた投稿が勝手に流れてきます。自分に関係があることにだけ反応する学生の心を掴むためには、非効率な個別対応、言い換えれば「あなただけ」の対応を行うことが勝ち筋だと考えます。
たとえば、一斉メールではなく、個別メール。集団面接ではなく、個別面接。全体フィードバックだけではなく、一人ひとりと真剣に向き合うあなただけの個別フィードバック。インターン、説明会、面接の個別日程調整。内定者には対面で内定理由を伝える。このような非効率で「めんどくさい」対応が、効率重視の学生の心を掴みます。
今年の大ヒット映画「君たちはどう生きるか」を公開したスタジオジブリの宮崎駿監督は、 「大事なものは、たいていめんどくさい」 「めんどくさいっていう自分の気持ちとの戦いなんだよ」と、めんどくさいことから逃げない大切さを話されていました。貴社の経営において「人材採用」が優先順位の上位にあるなら、「めんどくさい」ことをやっていきましょう。