本書は現在就活で起きている大きな変化を体系的に解き明かしています。まず新卒の人材ニーズですが、就職氷河期と呼ばれた時代よりも求人の絶対数は増えており、全体の求人倍率でも1倍を切っていない。にもかかわらず「無い内定」のままの学生が多いのはなぜか?理由は企業は一部の学生しかし採用ターゲットにしていないことにあるそう。
ターゲット校を設定している企業が33%もあり、うち上位20校以下に絞っている企業が82%に達しているとの事。学生も一部の有名企業しか受けようとしない。ここに断層が生まれているとのこと。
また男女間格差、地域間格差、学歴格差、学部間格差という個別の断層も生じている。本書では「就活が上手くいく学生の10の法則」や「女子学生の就活課題を解決する4つの方法」、「地方学生が納得いく就活をするための5つの法則」などの就活心得も語られていて、いずれも説得力があり、現在の就活が俯瞰的に理解できる一冊です。