第149回 今どきの若いモンは (1) 新装版

管理職と若手社員の理想の関係性を描いたお仕事漫画です。

「今どきの若いモンは」は否定的に使われることが多い言葉ですが、当漫画の石沢課長は、「今どきの若いモン」の能力や繊細さ、悩みなどを理解し、「今どきの若いモンは…」の台詞の後は、必ずフォローの言葉が続きます。その言葉に若手社員も心を奪われ「この人のために頑張ろう!」となり、主体的に仕事に取り組みます。

チーム全員がチームへの貢献意識があり、励まし合い、喜び合う理想のチームが描かれています。歴代の学者が書かれた人的資源論や組織論、マネジメント論が集約されているといっても過言ではない漫画です。

アカデミックな小難しい理論も、私なりに抽象化すれば、「理解してから理解される」にいきつくと考えています。「分かってくれない」と思うときは大抵、自分も相手のことを分かっていません。まず相手を理解することに努める。これこそが「今どきの若いモン」VS「老害」の対立構造に終止符を打つ行動だと思います。

ベテラン社員と若手社員のコミュニケーションがうまくいっていないと感じる方、大学生との接し方にお悩みの方には超お勧めの一冊です。