第155回 ショート動画全盛期に、合説の30分デフォルトは長い!?

全国でも練習が厳しいと言われる東洋大姫路高校野球部出身の大学生が、はりまっちの合説に来てくれました。合説終わりに「お疲れさん!」と声をかけると、「いや、まじ疲れました」と疲労困憊の表情で返してきました。

「東洋(大姫路)の練習のほうがしんどいやろ?」「いや、全然こっちのほうがしんどいっす」「1回30分って長ないっすか?合説って、さわり(導入、前段みたいな意味)ですよね?なのに、30分ってガチ説明じゃないですか?5分で“ここちゃうな”と思ってもそこから25分逃げ(ら)れないのは地獄ですよ。10分位で充分です。10分位でいろんな会社の話聞いて、そこからもっと深く知りたいと思った会社は個別の説明会行くんで。次から10分ぐらいにしてもらえませんか?」

少し口は悪いですが、本質を突いた学生の本音だと感じました。

今の大学生はダイパ(タイムパフォーマンス)重視と言われています。掛けた時間に対する見返りの最大化を求める傾向があります。映画もYouTubeも1.5〜2倍速で見ます。

もっと言えば全編見ることもせずに、まとめ動画を見て終わります。情報収集のメインはTikTokなどの短尺動画で完結している学生も多くいます。たった1分の動画でも多くの情報が手に入り、タイパがいいからです。

先ほどの東洋大姫路の野球部出身の彼に限らず、こんな環境で毎日生活している大学生にとって、30分の説明は長いと感じてしまうかもしれません。TikToker等、短尺動画の世界で勝負している方たちは、秒単位で視聴者心理を考えて動画を設計しています。いきなり長尺動画は誰も見てくれないことがわかっているからです。

ショート動画で認知と興味を獲得し、その後に長尺動画やオンラインサロンへの誘導をしてファンを創造しています。

まさに合説から会社説明会への導入と同じ流れです。合説では興味喚起に特化した内容に絞ってください。「もしも10分しかないとしたら?」と想像して、合説を再設計してみてください。